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第15部分(第1/4 页)

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その声に、ギョッとしてふりかえった一同は、声の主の奇妙なありかに気がつくと、おもわず大きく目を見張った。

そのへやの壁に、五、六十も仮面がかかっていることは、まえにも話したが、その仮面のなかに、大野健蔵、秀蔵のきょうだい、それから文彦のおかあさんの顔もまじっているのだ。あまりたくさん仮面がならんでいるので、ほんとうの顔が、壁にくりぬいたのぞき穴からのぞいているのを、いままでだれも気がつかなかったのだった。

「これ、銀仮面、おまえはいつも部下をこのへやへ呼びあつめては、お面のうしろにくりぬいたのぞき穴から、こっそりお面をかぶった顔だけだして、部下のようすをさぐっていたろう。ながらくここにとじこめられているうちに、わたしはその秘密を知ったから、きょうはぎゃくにこの穴から、おまえのようすを見ていたのだ。さあ、もうこうなったらしかたがない、なにもかも白状してしまえ!」

長いあいだのうらみをこめて、壁の上からハッタとばかりに、宝作老人をにらみつけたのは枯れ木のようにやせほそった秀蔵博士。そのとたん、まっさおになってふるえている、宝作老人の両手には、ガチャンと手じょうがおりていた。

ああ、日本一の宝石王とうたわれた、加藤宝作老人が銀仮面とは、なんという意外なことだろうか。

思えば恐ろしいのは人間の欲である。

宝作老人もひとなみはずれた欲さえ持っていなかったら、あんな悪人にならずにすんだだろうに!

それはさておき、銀仮面がとらえられたので、文彦をはじめとして、大野きょうだいや香代子のうえには、いまはじめて、平和の日がおとずれた。

文彦は秀蔵博士の子どもとわかったが、しかしやっぱりいままでどおり、竹田家の子としてやしなわれることになった。そしてその家には、ときおり秀蔵博士がおとずれては楽しいひとときをすごしていくのだ。

秀蔵博士は日ましに健康をとりもどし、血色もよくなってきた。そして、健蔵博士と力を合わせて、人造ダイヤの研究も、着々とすすんでいるということである。

だから、いまにダイヤが大量に製造されて、それによって日本が、世界の舞台にのりだすのもそう遠いことでないにちがいない。

三太少年は金田一耕助にひきとられて、いまではあっぱれ、少年探偵になっているということである。

悪魔の画像

赤色の剑�

「ああ、これは|杉《すぎ》|勝《かつ》|之《の》|助《すけ》の剑�坤省�

おじさんはそういって、くすんだ銀色のがくぶちにおさまった、大きな油剑�韦蓼à恕ⅳ沥�陇�阮啢颏瑜护俊�

その剑�趣いΔ韦稀ⅳ郡埔互岍‘トル五十センチ、よこ一メ��去胧�互螗沥猡ⅳ恧Δ趣いΑ⒋螭�视徒}だが、いちめんにベタベタと、赤い色がぬりつけてあって、なんとなく気味の悪いかんじなのだ。

「おじさん、杉勝之助ってだれ」

|良平《りょうへい》が聞くと、

「杉勝之助というのはね。戦争中に、若くして死んだ天才画家なんだ。世間から赤の画家といわれるほど、赤い色がすきで、どの剑�蛞姢皮狻⒊啶ど��い沥幛螭衰佶骏佶郡趣踏盲皮ⅳ毪�椁工挨铯�搿¥ⅳⅳ浃盲绚辘饯Δ馈¥长长松激违单ぅ螭�ⅳ搿�

と、おじさんはいくらかじぶんの|眼《がん》|力《りき》をほこるように剑�斡蚁陇韦工撙蛑袱丹筏俊R姢毪取ⅳ胜毪郅嗓饯长恕⑸紕僦��蚊�蓼à�ⅴ愆‘マ字でかいてある。

「おじさん、杉というひと知っているの」

「いや、特別こんいだったわけじゃないが、なにかの会で二、三度あったことがある」

良平のおじさんは、|清《し》|水《みず》|欣《きん》|三《ぞう》といって、いまうりだしの小説家だが、いたってのんきなひとで、まだおくさんもいない。そして、じぶんの姉にあたる、良平のおかあさんのところに、同居しているのだ。

良平のおとうさんは、さる大会社の重役だが、仕事の関係で、しじゅう旅行しているので、家がぶようじんだからと、こちらからたのんで、欣三おじさんにいてもらっているのである。

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